コマタナといえば、小さいながらも全身に刃を生やした、群れを成すポケモンであることは知っての通りだろう。そして、コマタナ達を率いるキリキザンは彼らの進化系で、進化前より凶悪な見た目をしている。しかしながら、キリキザンが群れの中に一匹しか存在しない理由は何なのだろうか。
リーダーによる統率
結論から言えば、「群れにリーダーは2匹も要らない」という事なのだろう。船頭多くして船が山を登る事態(例えば、2匹のキリキザンの間で指示に違いがあった際、コマタナ集団が混乱し部隊が崩壊するといった事態)を避ける為に進化した結果、群れにキリキザンを複数作らないという方法を取るようになったと考えられる。
また、ポケモン図鑑の説明*1を見ると、キリキザンは敵味方どちらにも厳しく、尚且つリーダーシップが非常に高い事がわかる。つまり、自然界に生きる彼らのコミュニティにおいて、コマタナがキリキザンに進化する条件は、「群れを率いるリーダーシップ」であると予測できる。コマタナがキリキザンになってリーダーシップがつくのではなく、コマタナにリーダーシップが備わり、群れの頭領に相応しい能力をつけたその時、進化するのである。
タマゴも恐らく、ボスのキリキザンと部下のコマタナで作ると思われる。そうした過程を経て、より強力な群れが形成されていくのではないだろうか。
*1: 手下たちが裏切らないよう常に目を光らせている。大勢のコマタナを従えて獲物を群れで追いつめる。 傷つき動けなくなった獲物を真っ二つにする。
複数のリーダーが出現した場合
では、キリキザンが複数匹、進化してしまった場合どうするのだろうか。常にそういった状況は隣り合わせにあるはずだ。
その答えは「戦いでボスの座を奪い合う」ことである。勝てば憧れのボスの座を得られるが、負ければ群れを追い出され、場合によってはより凶暴になってしまう。この生態は他の群れを成すポケモンにも見られるが、キリキザン一匹だけが群れに残るというのは、少々異質に見える。他のポケモンとは異なった特徴と言えるだろう。
キリキザンの行方 – 群れの分化
次は、戦いに敗れたキリキザンにフォーカスしてみる。
敗れたキリキザンは群れを追い出されるが、その後どうなるのか。群れから離れ、はぐれとなり、凶暴化してしまう事があると言われているが、それだけが彼らの行く末でないと考えている。あくまでも、「群れの分化」という概念が彼らの中に存在していると仮定した際の話だが。
群れの中でもキリキザンという存在は尊敬の的で、コマタナの中でも信頼関係がより強く結ばれている個体は、戦いに敗北してもそのキリキザンに付いていくという可能性も十分考えられる。そのコマタナとキリキザンに付いていく他の個体、後に生まれる個体が新たな群れを成し、そうして「群れの分化」が行われる。
自然界に生き、群れを統率するキリキザンはコマタナの中でも、より優れた個体が進化し、どんな形であれ頭領の座を勝ち取った個体であるという結論を以て、結びとする。
「コマタナにリーダーシップが備わり、群れの頭領に相応しい能力をつけたその時、進化するのである。」
なるほど。だから俺のコマタナはいつまでも進化しないのか。
困ったな。なんつって…