キミにきめた!:松本梨香&山寺宏一インタビュー
by www.animatetimes.com 2017/7/15 11:30
松本梨香
主人公サトシの声優を務める。
山寺宏一
今までに公開されたポケモン映画20作品すべてに声優として参加している。本作では幻のポケモン「マーシャドー」の声を担当。
■原点回帰:20年の歴史
山寺:どう? そういうのって。20年経って、同じシーンをまた演じるのって。
松本:うーん。こういう日が来るとは思ってなかったって感じですね。
山寺:そうだよね。
松本:20年って言われるなんて当時は思ってもいなくて。だから20年目にして見られる景色は違うなとすごく感じています。
「ポケモン」を見ていた子どもたちが成長して、いずれアニメから卒業して行く人たちが多い中で、フッとTVを点けたら、「あれ!? サトシずっと頑張ってんだ」って思ってもらえたらいいですよね。「じゃ、オレも頑張んなきゃっ」て背中を押してあげたらいいな
「ポケモン」は、自分がくじけそうになった時に、戻ってこられる場所になっていたら嬉しい。そういう場所であり続けたいなってすごく思うし、その想いが強いですね。
■「ポケモン」の魅力
山寺:「ポケモン」って独特の世界観がありますよね。「「ポケモン」って○○みたい」って他のものに例えられないじゃないですか。「ポケモン」は「ポケモン」なんです。どうやってその世界観を作りだしたんだろうっていつも思います。
そして、ポケモンと人間の関係。今回なんて、サトシとピカチュウが愛し合っている夫婦みたいな関係になってましたから。ポケモンワールドって制限が無いですからね。いろんな物語を描けるもの魅力だと思います。で、主人公サトシの松本さんがどう思ってるか。間違ってないでしょ(笑)
松本:正解(笑)。魅力はたくさんあると思うんですけど、「ひとりぼっちにさせない」「いつも寄り添ってくれる」ということがすごく大きいんじゃないかなって思っているんです。アニメを見てくれた人たちが寂しい思いをしない。だから、私はサトシっていう役を演じながら、たくさんの人とのつながりができたらすごく嬉しいなって思います。私はピカチュウとサトシの間柄は、親子のような感じがします。ピカチュウは、やんちゃで聞かん坊だけど、サトシはそれをかまってあげる愛がある。それを見ている人たちも愛を感じて、ひとりぼっちにならないんです。「ポケモン」愛から、自分たちの愛を感じてくれたらいいなと思って演じています。
■『劇場版ポケットモンスター キミにきめた』の見どころ
山寺:「ポケモン」の良いところが本当に見事に詰まってるなって思いました。でも、とってもわかりやすくて。監督も仰ってた「「ポケモン」の入門書」になっているんです。昔から見ていた人は懐かしいって感じられて、今回初めて見る子どもたちにも感動してもらえる。誰でも楽しんで感動してもらえる、とてもいい作品だと思います。
しかも、すでに描いている感動的なエピソードも盛り込んでいるんだけど、新しいものにも見えるんです。すごく不思議な感じがしますね。20周年に相応しい作品です。そして、新たなスタートと言えるような作品です。
松本:20周年ということで、「ポケモン」に関わった全てのスタッフ、キャストのやりたいことがいっぱい詰まっているんですよ。だから、今回サトシを演じていて、もう目頭が熱くなる部分がすごく多かったんです。「泣かずに見られるのかな、私」って思います。変な話なんですけど、映画を見ながら、当時の自分がどう過ごしていたかフラッシュバックするんです。すごい作品だと思いますよ。そこまで思わせちゃう。
作品を見終わって、「ああこうだったな。自分はどうだろう」って考えさせられるんです。今回の作品を見てくれるみんなもきっとそうだろうなって思います。おっきなタオルを持って、泣くのをこらえずに楽しんでもらえたら嬉しいです。