フワライドタクシー運営会社社員による告発文書「当初はムクホークタクシーの予定だった」「正式な認可を受けていない」

リサーチ会社のポケティクス社は先月発生した「フワライドタクシー行方不明事件（記事へ→）」に関する内部告発文書を公表した。

内部告発文書には、事件に関わる2名の関係者からの証言が記されており、その中には驚くべき内容が含まれていた。同社は、これらの証言を慎重に精査・分析し、事件の真相を解明するための調査を進めていくことを表明している。

元ブリーダー社員が集められたフワライド育成専門の部署で働いていた社員Aの告発

株式会社フワライドタクシー関係者のものです。この事件に関しての情報を提供させていただきます。

まず弊社がフワライドタクシーの事業を展開するに至った経緯をお話しさせていただきます。

元々弊社では、ガラル地方でのそらとぶタクシーのように、シンオウに多く生息するとりポケモンのムクホークを利用した「ムクホークタクシー」を展開する予定でした。

しかし、ムクホークは進化した際に群れから離れ一人で暮らすポケモンのため、多くのムクホーク同士で協力して利用者の方々を運ぶことが困難なのです。いくらムクホークの力が強いとは言え、一匹で何人かの人を運ぶことは難しい。

そこで弊社はタクシーに利用するポケモンを、元々群れで移動しているフワライドに変更し、報道でもあった特殊なポフィンの開発に取り掛かりました。

ここからは、フワライドタクシーでこのような事故が起きた経緯についての情報をまとめたものです。

ゴーストタイプのポケモンには無意識に人の命を奪ってしまうポケモンなどが多く、イタズラのつもりで起こしたちょっとしたポルターガイスト(物体の移動、破壊等)が事故に繋がったり、近くにいるだけでトレーナーの生気を吸ってしまうなどの事例が発生しています。

なので、こういった安全対策が不可欠なサービスでゴーストポケモンを利用する場合には、ゴーストポケモン専門のブリーダーが集まる業者や、メリッサさんのようなゴーストタイプのプロフェッショナルへの依頼をして人に危害を加えないように育成して貰わなければならないのですが、弊社ではゴーストタイプが専門でない、元ブリーダーの社員を集めた部署を作り、その方々にフワライドの育成を依頼していました。私も元ブリーダーだったのでその部署で働いていました。

しかしこの部署では、ポフィンの味を嫌がって食べようとしないフワライドに苛立って職務を雑にすませるような方がいたようで、一部のフワライドは育成が不十分なまま送り出されたと後になって聞きました。

社長としてはガラル地方やパルデア地方との差を縮めるために少しでも早くフワライドタクシーの事業を展開したかったらしく、そのような社員への対処をおろそかにしていたようです。そのようなことが今回の事件の原因の一つと言えます。

上記は主任の方から聞いた話しをまとめたものなので、一部真実と異なることがあるかもしれませんが、この情報が少しでも事件解決の役に立てば幸いです。

私が育成したフワライドのタクシーは無事帰って来ましたが、一般社員とは言えそのような問題行動を起こしていたブリーダーがいたことを把握できてなかったことがこの事件の発生に影響していると思い、責任を感じています。

私がこれを言う資格はないと思いますが、未だ帰らないフワライドに乗った方々が無事に戻ってくることを祈っています。

拙い文章で申し訳ございません。

事業立ち上げおよびポケモン運送事業の認可取得を担当した役員Bの告発

私は株式会社フワライドタクシーの事業立ち上げに携わった者です。既に退職した身ですが、この度の事故に重い責任を感じて告発を決意しました。

ポケモンタクシーを運行するにはポケモン運送事業の認可が必要で、フワライドのようなこれまで他社を含めて使用実績のないポケモンの場合は特に厳しい審査をクリアする必要があります。

私はその認可取得のため監督省庁とやりとりを重ねてきましたが、結論としてポケモン運送事業の認可は得られませんでした。

フワライドは風に流されやすく正確に目的地まで到達できない可能性があること、また過去にフワンテが子供を連れ去ったとみられる事件が発生していることから、進化系であるフワライドにも同様のリスクがあると判断されたためです。

それを社長に伝えたところ、代わりにポケモンショーの認可を取るように指示されました。

ジョウト地方のリザフィックバレーで行われているリザードンライドのように、トレーナーの目が届く範囲で乗客を乗せるための営業免許です。そういったアトラクションにフワライドを利用する旨を申請し、ポケモンショーの認可は無事取得できました。

しかし営業開始直前になって、認可が得られていないはずのポケモンタクシーとしての営業を行うという旨のプレスリリースが出されたため、私は驚いて社長を問いただしました。すると社長は「遊覧飛行をしていたフワライドが善意で乗客の希望する場所で降ろしてあげたという体でやる」と言いました。

私はこんな会社にはとてもいられないと思い、すぐに辞表を出して監督官庁に相談に行きました。しかし担当者からは「実際にそのような営業が行われたら指導の対象になるが、現時点では何もできない」との回答しか得られませんでした。

そして営業初日にあのような恐ろしい事故が起こってしまったのです―。

私がもっと早く声を上げていれば事故が防げたのではと思うと自責の念で夜も眠れません。

一刻も早く被害者が発見されることを切に願っています。