ノスタルジア(英: nostalgia)またはノスタルジー(仏: nostalgie)とは、
- 異郷から故郷を懐かしむこと、またその懐かしさ。郷愁(きょうしゅう)・望郷(ぼうきょう)。
- 過ぎ去った時代を懐かしむこと、またその懐かしさ。懐古(かいこ)・追憶(ついおく)。
- また上記の2つの意味から派生して、懐かしさに伴う儚さ、哀しさ、或いは寂しさ、しみじみ想いを馳せる心境のこと。→エモーショナル(若者言葉の「エモい」と同義)、センチメンタル、メランコリックな感情をもたらす。
概要
人が現在いるところから、時間的に遡って過去の特定の時期、あるいは空間的に離れた場所を想像し、その特定の時間や空間を対象として、「懐かしい」という感情で価値づけることをいう。
通常は、時間的に未来がその対象とされることはなく、また対象の負の部分は除外され、都合よくイメージが再構成される場合が多い。過去の事物を肯定し、相対的に現代を否定する「懐古主義(nostalgism)」はこの感情に起因する。なお、本人がその時間や空間を実体験したかどうかは必ずしも問われず、第三者からの情報にもとづいて想起し、さらに自己の創作した想像を加え拡大しこの感情を持つことも可能である。
過去や異空間からもたらされた特定のものや人物に即し、これを媒介としてこの感情を持つこともある。たとえば流行(ブーム)から生まれた一連の事物は、一時代を象徴するとともに新たな流行の到来によって現実世界から分離されるため、「懐かしさ」を感じやすい。通常はファッション、音楽、自動車、字体、CMなど、デザインや表現に一定の自由を有し、常に変革が求められる物に適用される。建築物(廃墟)は、歳月を感じさせる現象が物理的劣化として如実に顕在化するため、これもまた「懐かしさ」を誘起させる。
Source:
Wikipedia