こんにちは。オカルト研究家のサクラです。
今日は、先日私が体験した不思議なお話を記録として記します。
まだ私の中でもこの出来事について整理がついていないので、なにかご存知の方がいらっしゃいましたら、ご一報いただけると幸いです。
ナックルシティにて
私はその日、没頭していた研究が一段落ついたので、久しぶりに休暇をとり、ワイルドエリアの北にある大都市、ナックルシティへショッピングに向かいました。ナックルシティにはそれまで行ったことがなかったのですが、たくさんの人が集まり、珍しいものも買い揃えられると聞いていたのでとても楽しみにしていました。
シティに着くと、想像以上に大きい街で、中世のお城のような建物が並び中央にはナックルスタジアムがそびえ立っていました。街の中を探索しつつ、ブティックやポケモンセンターをまわり必要なものを買い揃えているうちにすっかり夕暮れの時間になってしまいました。駅に向かって歩いていると、左手に大きな階段があり、上からの景色が良さそうだったのでそこで少し休憩してから帰ることにしました。
少女 と ふるびたてがみ
階段を上がると少し開けた広場のようになっており、思った通り、ワイルドエリアを見渡せる絶景!心地良い風が吹き、夕焼けがきれいで、近くでは親子が楽しそうに会話をしていてとても雰囲気の良い場所でした。広場の少し奥まで歩くと、ちょうど建物の影になるような場所で小さな女の子が1人佇んでいました。私は少し気になり、声をかけました。
女の子は、
「アラベスクタウンのフランクくんにとどけてほしい」
と、1通のてがみを私に差し出しました。
アラベスクタウンというと、ナックルシティから2つ先の街。途中で野生のポケモンがたくさん生息する森を抜けなければいけないので女の子一人ではとても行けない場所でした。なので私はそのてがみを預かりフランクくんに届けることにしました。
預かったてがみは、なぜだかふるびた感じがしました。
アラベスクタウンのフランクのもとへ
ナックルシティで買い物した荷物をロッカーに入れ、レンタルサイクルを借り、アラベスクタウンへ向かいました。途中にあるルミナスメイズの森は不思議な雰囲気で薄暗い道を光るきのこが足元を照らしてくれていました。そのまま奥へ進むと、アラベスクタウンが見えてきます。街に入ってすぐにポケモンセンターがあり、道なりに民家が並んでいました。
フランクくんを探すため歩き出すと、一番手前の家の前で男の子が遊んでいました。それほど大きくない街なので人も少なく、その男の子がフランクくんだと思い話かけると、
「フランクは僕のじーちゃんだよ!」
と、言われました。手紙を預かった女の子の年齢から考えると、てがみの届け先のフランクくんは、目の前にいる男の子くらいの子供だと思っていたので一瞬理解できませんでしたが、その男の子が家の中に案内してくれて、おじいさんを紹介してくれました。
ポーラとの思い出
おじいさんに預かったてがみを渡すと、差出人の名前をみて確かにそのおじいさんがフランクで、差出人のポーラとは古い友人だと教えてくれました。
フランクはポーラと幼い頃よく遊んでいましたが、ポーラには病気があり、それを隠していたことに怒り、喧嘩をしてしまった。仲直りすることができないまま引っ越してしまい、それ以来会っていないとのことでした。フランクは昔を思い出したようでとても穏やかな笑顔をしていました。
「大切な 友達は いつまでも 大切に してね」
私にそう伝えて、懐かしさを届けてくれたお礼にと、こだわりスカーフをくれました。
深まる謎
フランクに私の抱いている疑問を問いかけたかったのですが、懐かしい思い出に浸っている笑顔をみると声をかけれず、日が完全に暮れてしまうと帰れなくなってしまうので、謎を抱えたまま、私はアラベスクタウンを後にしました。
ナックルシティに戻り、手紙を無事に届けた報告をしようと、再び階段の上の広場へ向かうとそこには女の子は居らず、女の子が立っていた足元には、なにかが落ちていました。
・・・
【れいかいのぬの】
それを拾い上げると、
「お手紙…… 届けてくれて ありがとう……」
と、どこからか女の子の声が聞こえた気がしました。
以上が、私が先日体験した出来事です。
その後もナックルシティには何度か足を運びましたが、女の子には会えていません。手元にはあの日拾ったれいかいのぬのだけが残っています。
女の子はどこに行ってしまったのでしょうか…。