匿名
2023-07-05 20:57:59

きみといたい

イマジナリーポケモン。最近購入する人増えてきたらしいね。 俺も友達にプレゼントとして、いくらか前に買ったんだ。 あいつ、去年の終わりくらいに、子供のときからずっと一緒だったガーディが死んじゃって以来抜け殻みたいだったから、会うのキツくてさ。 いっつもガーディに会いたい、また会って一緒に暮らしたいって言ってて。痛ましいっていうの?もう何とかしてやりたくなるよね。 で、きいてみたんだよ。知り合いから卵譲ってもらえそうなんだ。お前、育ててやってくれよ、って。でもあいつは、僕はポケモンに側にいて欲しいんじゃない、ガーディに側にいてほしいんだ、他のポケモンなんて代わりにならないんだ、だとさ。 その後はいつものガーディの思い出話大会だよ。何回聞いたか数えるのもやめるくらいには聞かされたわ。 そこでイマジナリーポケモンだ。散々聞かされた思い出話を参考に事細かくガーディのことを入力していった。 喜ぶこと、好きなこと、嫌がること、よくやる癖…本当に詳細に入力したよ。 で、細かすぎたせいか半月くらいかかったし、割り増し料金も請求することになる連絡とかもきたけど、出来上がった。 すぐにあいつに連絡とったよ。そしてこれを見せた。そしたらだ。光なんぞ久しく見えていなかったあいつの目がそれを見て3秒で、見開かれて、そして輝いたんだ。嬉しかったね。 あいつが!ガーディがいる!なんで?!だってさ。 まだこれが何なのか説明してないのにだぜ? これで痩けていたあいつの頬も、戻るといいなと、本当にそう思ったんだ。でも、戻るどころか、悪化していった。 目は生き生きとしてる。でも、他が駄目だ。少しずつ少しずつ、髪の艶が消え、手は血管と骨が浮き、何もないところでつまづくようになっていった。 病院も連れて行き、食べ物なんかも確認し、思い悩むことがないか、何度もきいた。何もなかった。ただただあいつの命がヤスリで擦るように削れていくのを見ることしかでしなかった。 そしてそのまま、あいつは衰弱死さ。 死ぬ少し前に、死んだらイマジナリーポケモンも一緒に埋葬してくれと言われた。 あいつの親族に伝え、それは叶えられた。 死に顔は身体に似合わず安らかだったよ。 葬儀も終わって暫くしてあいつの墓の前をはなれ、ライドポケモンに乗って浮かび上がったとき、それは見えた。馬鹿でかいハカドックが、あいつの墓を暴いてイマジナリーポケモンの機械を取り出して顎で噛み砕くのを。
\イイね!/
メール通知登録
通知方法
0 コメント
Inline Feedbacks
View all comments

TOP / TCB