ここで小話を一つ。
この話はポケモン修行にも出ず毎日ゴロゴロしている息子に、サファリパークの園長をしている叔父から、急な寒さでポケモンが風邪をひいて大変だから手伝いに来て欲しいと言われたところから始める、ただし息子は働いたら負けだと思ってるのでしぶしぶだ。
サファリで叔父に言われたのはポケモンが少なくて入場者が減った、ゲットの方は数が揃わないから無理なので見学コースだけにするから、カビゴンのキグルミを着て寝転がってるだけでいいと言われ、息子はそれならグータラ出来るし楽だからと引き受けた。
見学客がそれなりにきても食っちゃ寝してればいいのでこれは快適だと思った息子だが、園内アナウンスがそれを一変させる事態を告げた。
「ただいまより登園自慢のカビゴン対ケンタロスのポケモンバトルショーが始まります」
息子は焦った「え?なにそれ?聞いてないんだけど、そもそもキグルミでどう戦えっていうんだ!?」と慌てまくったそうこうしてる間に、自分が寝転がってるところがバトルコートになったかと思うと、向こうからノッシノッシとケンタロスがやってきた。 ガクブルと震え上がる息子だったが間近にまでケンタロスはやって来る。 もうだめだと思ったその瞬間ーーー!
ケンタロスの首元が少し開いて「よう、俺だよ! ケンタロスのやつら集団感染でダウンしててな」と園長が顔を見せた。
息子はそのセリフを聞き終わる前に気絶した。
後から息子が聞いた話では当日ほとんどのポケモンがダウンしてて職員がキグルミに入っていた、各ポケモンを世話しているのでまるでそっくりだったが、カビゴン担当だけは人間も風邪を引いたので息子が代役だったのだそうな・・・。